どうせやるんだったら勝てる可能性が高い投資を選びたいもの。アーリーリタイアして無給だったら尚更です。でも勝てる可能性が高い投資って一体何なのでしょうか?
投資・ギャンブル・保険の期待値
確率なんて無意味。どんなに確率が低くても勝てる人は勝てるし、どんなに高くても負ける時は負けるんだから!
個々の事象に限れば確かにそんな気がしますが、長期となると少し話が変わります。試行回数を増やすごとに勝率は徐々に期待値に収束するものと考えられるからです。
では様々な投資やギャンブルの期待値は一体どうなっているのでしょうか?
投資の期待値(手数料を除く)
S&P500:110.22%(年間平均)
ブラックジャック:102%(カウンティング法)
FX:100%
=====ここが運命の分かれ道ライン====
FXバイナリーオプション:95%
パチンコ:80~90%
ネット保険:76%
競馬、競輪、競艇:75%
サッカーくじ:50%
宝くじ:46%
医療保険:15~40%
むむっ、S&P500とFXとブラックジャック以外はやればやるほど損をしそうです。まあギャンブルは趣味の範疇なのでともかくとして、ベア型投資とも考えられる保険がギャンブルよりも期待値が低いとは驚きです。
だったら投資としては米株かFXをやっていれば間違いないはず?
FX個人投資家の勝率
FXはゼロサムゲーム。よって勝率は厳密に5割のはずなのですが、実はFXの個人投資家で1年間やって利益を出せる人は全体の2~4割、4年間だと1割、5年間連続だとわずか1%程度しかいないと言われております。
こんなおかしな結果になるのは参加者の構成が要因だと考えられます。個人と銀行と機関投資家とヘッジファンド。さて、カモになるのは・・・もちろん個人!(泣)
なお、TochiのFX勝率は今の所86%(7年間で6年勝利)ですが、機関投資家などの猛者と比べて優位性があることなんて何一つありませんので、いつかは負ける運命、今までは単に運が良かっただけだと言うことです。
だったら残るは株なのでしょうか?
株の個人投資家の勝率
実は株も似たような物です。1年間やって利益を出せる人は全体の1~3割程度ではないかと言われております。やはり要因はFXと同じ。個別株に関しては情報格差が大きい分、むしろFXより不利だと考えられます。
しかしどうにも納得がいきません。米株って儲かるんじゃないの?だって年間期待値が110%だったじゃん!
過去50年のS&P500の成長率
ref) https://koutouyuumin.com/2019/01/19/sp500-performance-from-1970-to-2018/
確かに、過去50年にも渡る平均期待値が110%なのは驚異的です。それでも多くの個人投資家はやはり負けています。何故なら、プラスサムになるのはあくまでずーーーっと持っていた場合だけの話であって、実は短期で売買した場合はFX同様ゼロサムゲームであり、期待値は100%付近だと考えられるからです。そして取引相手は例の猛者たち。
やはり個人はカモネギなのです。
個人投資家の生き残り方
保険やギャンブルはもちろんのこと、FXでもいつかは負けるのが個人の宿命。いくら期待値の高い米株をやっても短期売買での勝ち目は非常に薄いと言えます。だったら勝っている個人投資家って一体どんな人達なのでしょうか・・?
好成績な個人投資家
死んでる人(笑)
つまり、長期的な成長が期待できる米株ETFに投資をし、投資したことを忘れるか、忘れたことすら忘れる状態になること(チーン♪)が個人投資家が生き残る最善の方法だと言えそうです。但しヒトとしても生きているかどうかはまた別のお話!(-_-;)
ref) https://girlschannel.net/topics/2548685/, https://fxinspect.com/archives/3127, https://fxsearch.jp/profitability-of-traders-report/, https://www.sisutoreshouken.com/, https://tochi-pechi.com/?p=13551
コメント
投資の期待値と現実の勝敗比率との齟齬を分析された良記事ですね。
亡くなっている人が最も高パフォーマンスというのは、短期投資家に対する最高の皮肉です。
死んだふり投資法こそが、世界最強という事ですね。
山中さん、コメントありがとうございます。
私は米株を初めたばかりなのですが、山中さんブログ記事の
「株式投資で8割が負ける理由」
https://hitorisengyou.seesaa.net/article/479471030.html
を拝見し、勝率がFXと同程度(かむしろ低い)であることに驚き、この記事でぱく・・オマージュさせて頂きました。
山中さんの厳しくも的確な記事の内容にはいつも大変感銘を受けております!