海外証券口座(IB証券)、米株一般口座、外国税控除、ふるさと納税の確定申告メモ(e-Tax 令和3年分)

令和3年分の確定申告の時期がやってきました!申告期間は令和4年(2022年)2月16日(水)から3月15日(火)ですが、e-Taxの場合は1月から出来ます。

来年の申告時には絶対忘れているのでメモを残します。ちなみにカードリーダーを使ったe-Taxですが、カードリーダーが無くてもスマホだけで出来るようになりました。

今年は初の海外証券口座(IB証券)の申告!難しさが深刻です 😋

 

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 外国税控除 

米株の配当があると米国所得税が10%源泉徴収されているので控除が可能です。「税額控除・その他の項目」に記入欄があります。

 

 

「特定口座年間取引報告書」に書いてある内容をそのまま記載。入力項目がムダに多いですが、金額が正しければ問題ないだろうと考え、必要最低限の項目だけ入力しました。

海外証券口座の配当と源泉徴収分は、分配当日のTTBレートを調べて円額を求めます(後述)。

 

所得税と住民税から控除されます。何やらややこしい計算式があるようなので理解は諦めます。

当該年度で控除しきれなくても、3年間は繰越控除が可能なようなので、仮に非課税でも外国税を源泉徴収された場合は申告したほうがお得です。

 

 

== 24.1.26追記 自動入力の注意点 ==

「特定口座年間取引報告書」の入力を一部の証券会社が発行している「.xmlファイル」で行った場合でも「外国税控除」には反映されませんでしたので、必ず自分で確認して入力する必要があります。

 

 ふるさと納税 

「所得控除」に記入欄があります。

 

 

 

必要な情報は日付と都道府県、市町村名、金額だけです。一応送られてくる「寄付金受領証明書」を見て記載しました。これだったらワンストップ制度で毎回書類を送り返すよりも手間が少ないですね。

 

 

== 24.1.23追記 データによる自動入力 ==

楽天市場>ふるさと納税>マイページ>寄付金控除に関する証明書の電子発行

から寄附金控除に関する証明書(電子データ)の「発行申請をする」ことで、同じページから「証明書を取得する」(ダウンロード)し、一括でe-Taxに読み込むことが出来ます。発行には申請から1日程度時間がかかります。

 

 米株一般口座(国内証券) 

特定口座しか使っていないのですが、何故か一部の株がコーポレートアクションとやらで一般口座に移されてしまったので、一般口座分を別に記載する必要がありました。「分離課税の所得」内の「株式等の譲渡所得」です。

 

 

 

「特定口座以外」にチェックし、明細を入力します。

 

 

証券会社で取引ごとに発行される「外国株式等 取引報告書」を見て記入(買いと売りの2通)。為替レートの計算などもやってくれているので手数料の足し算以外は取引報告書に書いてある数字のままです。しかしたった1回の売買で5,000円弱の手数料ってヤバすぎます!

 

今回は一般口座分の配当がなかったので楽でしたが、もしある際は米株の場合でも雑所得総合課税にするか申告分離課税にするか選べるそうです。ややこしそうなので無くてよかった。ホッ…

 

 海外証券口座(IB証券) 

上述の「米株一般口座」と同じ要領で入力しました。

但し、海外証券口座の場合は、第一種金融商品取引業として国内に登録されていないので、3年間の損失繰越及び、損益通算が出来ない(海外の損失→国内の利益の通算がNG。国内の損失→海外の利益はOK)など、国内証券口座とは税制が微妙に異なります。今回はたまたま海外口座が利益だったので問題になりませんでしたが、もし損失が出ている場合はこの方法での申告はできないものと思われます。e-Taxは海外証券口座の確定申告に完全には対応していないのかも知れません(損失の場合は申告しなければいいだけかも?)。

 

税務署に海外証券口座について聞いた内容と答え

国内証券会社と米国証券会社の比較。ETFの銘柄数・手数料はどれくらい違うの?(米株)

 

なお、海外証券口座は特定口座がないので全て自分で計算する必要があります。

三菱UFJ銀行のサイトで、ドル円のTTS(買う場合)、TTB(売る場合)の当日レートを調べ、取引ごとに日本円換算をします。日本が祝日などで当日のレートがない場合は、前日のレートを用います。

 

三菱UFJ銀行、TTS・TTBレート

外国為替相場一覧表:三菱UFJ銀行

 

厄介なのは、米ドル売買の為替取引損益(米株を買うとドル売り、米株を売るとドル買い。ドルを持ってるだけで含み損益が発生)も計算する必要がある点です。実は国内証券も必要ですが、国内の場合はドルを全てドル建てMMFにして、日をまたいでドルを持たなければ回避できます。

税務署に聞いた所、レートは「原則TTM(TTSとTTBの平均)で計算するが、継続適用を要件としてTTS、TTBでもOK」との回答でした。なお、ドル売買の損益は雑所得・総合課税での申告になります。この雑所得の種目は「その他」の「為替取引」、所在地は「米国」、支払い者は「IB証券」としました。

 

計算はエクセルで行いました。全ての銘柄を一緒にして計算していたので、申告書で銘柄ごとに分けるのがとても大変でした。始めから銘柄ごとにシートを分けてもいいかもしれません。エクセルがない場合はGoogle スプレッドシートでも同様の計算が出来ます。

 

譲渡損益計算の例(エクセル)

 

 

上場株式等の譲渡・明細の記入例

 

 

IB証券の取引・配当・源泉徴収履歴の確認方法(PC)

PCブラウザでClient Portalにログイン > タグの「レポート」の「ステートメント」を選択 > 「デフォルトのステートメント」から「アクティビティ」を選択 > 目的の期間を選択し、「実行」をクリックする。

 

出てきた画面で、期間内の取引(と手数料)、配当、源泉徴収税が確認できる。

 

ここで表示される取引日時は米国時間なので、後からだと日本時間で何日のTTS・TTBを使ったらいいのかが非常にややこしいです(夏時間とかもあるし)。このため、取引したらなるべく毎回直ぐにエクセルに記録して日本時間の日付がわかるようにしておくと便利です!

 

IB証券を1年ほど使った感想としては、口座開設と送金と損益計算と確定申告がクッソ面倒くさいので、TQQQ(3倍レバナス)などの国内証券にない銘柄をリアルタイムに売買したいとか、頻繁に売買するから売買手数料を抑えたいとか(IB証券は~200株で1$)、オプション取引をやりたいとか、預金封鎖対策に海外口座を持ちたいとか、将来海外に住むつもりだとかでもなければ・・特に必要のない口座ですね 😅 税制も地味に不利だし

 

ちなみに、今年はIB証券で株の売買を合計34回行いましたが、売買手数料は186$で済みました。仮にこれを国内で行った場合は、買付無料銘柄を考慮しても31回分で682$かかるので、IB証券を用いたことで約6万円ほど手数料をセーブできた計算です(ん~微妙!)。

 

 

なお、Tochiは素人で、税金の専門家でも何でも有りませんので、内容に関する責任は一切負いません。詳細に関しては所轄の税務署ないしは税理士さんに必ずご相談下さい(そしてもし間違っていたら教えて~😍)

 

=備考=

・前年もe-Taxならデータ(令和2年分所得申告データ.data)を読み込むと楽。項目や繰越損失などが勝手に反映される

・Puchi(妻)も確定申告が必要らしいので試してみたところ、同じPC、同じブラウザで2人分が問題なく出来た

・国民年金の前納は分割で当年分のみを申請してもいいし、納入した年に一括計上してもOK

・令和6年度分以降は住民税の申告不要制度が廃止される見込み

・年末に海外に5,000万円以上ある場合は確定申告とは別に「国外財産調書」の提出が必須

富裕層、コレ忘れたら犯罪者。「国外財産調書」と「財産債務調書」

・年金や国保の軽減、減免の詳細は以下

税金ターヘルアナトミア <国保・年金の軽減基準と手続き>

・副業や海外FX/CFDの税額は以下

雑所得(海外FX・CFDや副業)と税金の関係。税比率は如何ほどか?

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