米株のセクター別ETFのパフォーマンス比較。情報技術セクター(VGT)とナスダック100(QQQ)はどちらがいいのか?

米株に投資したいけど個別株は難しそうなので複数銘柄がパッケージされていて安全性とパフォーマンスを両立できそうなETF(上場投資信託)をメインにしたい。でも300種類以上あるみたいだけど一体どれがいいの?

前回は米株投資の軸として幅広い銘柄に投資できる6つのETFを比べました。結果、米国のS&P500に連動するVOOやVTIが非常に良好なパフォーマンスであり、これを支えているのがGAFAMというわずか5つのハイテク銘柄であることがわかりました。

米株の軸にする分散型ETFはどれがいいのか?代表的な銘柄の比較
米株に投資したいけど個別株は難しそうなので複数銘柄がパッケージされていて安全性の高そうなETFにしたい。だけど300種類以上あってどれに...

だったら幅広い銘柄に投資するより伸びるセクターに絞って投資したほうが効率がいいはず!

そこで今回は、米株のセクターごとに投資可能なETF、およびハイテク中心で高パフォーマンスであることが知られているナスダック100(QQQ)とを比較し、どの様な特徴があるのか調べてみました。

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 セクターごとの比較、QQQとの比較 

バンガードが運営している11種類のセクターごとに投資できるETFが以下です(肌色)。中小株を含む点で大型株で構成されるS&P500(VOO)とは異なりますが、構成比率は大型株がメインとなります(20.12.26現在)。

純資産はS&P500(VOO、オレンジ色)と比べるとかなり小さいですが、最小でも2,000億円以上でラッセル2000ETF(VTWO)と同等です。経費率は全て0.1%とまあ低い?配当はエネルギー(VDE)、公益事業(VPU)などが高いです。一方でハイテク中心のQQQは経費率、配当共にやや分が悪いです。

では肝心の値動きはどうでしょうか?

各セクターとQQQ、過去10年の値動き(2011年~)

2016年位まではヘルスケア(VHT)の上昇が目覚ましいですが、それ以降は情報技術(VGT)やハイテク(QQQ)、消費財(VCR)に抜かれている様です。一方でエネルギー(VDE)は2015年くらいからずっと下降傾向・・。

この3セクターだけがS&P500(VOO)よりもパフォーマンスがいい様なのでこの3つに着目してもう少し直近の値動きを見てみます。

過去5年の値動き(2016年~)

2016年からの値動きを見てみるとヘルスケア(VHT)がこの数年で伸び悩んでいる様子が見て取れます。消費財(VCR)もコロナ前迄はS&P500(VOO)と似たりよったり。

近年は特に情報技術(VGT)やハイテク(QQQ)が好調なのがわかります。QQQよりVGTの方が伸びてる!では直近のコロナ前からの動きはどうでしょうか?

コロナ前からの値動き(2019年2月~)

何とこの短い期間では消費財(VCR)がトップ!消費財は景気に左右されやすいため、落ち込みも激しい分、戻りもいいようです(赤丸)。面白いことに過去5年では好調だった情報技術(VGT)が今度はハイテク(QQQ)に遅れを取っています。

では仮に暴落時に拾うことを想定した場合、中小株のラッセル2000(VTWO)と消費財(VCR)でどちらがいいのかを見てみました。

コロナの大底からの値動き(2019年3月~)

大底からの戻りは消費財(VCR)がいいようです。ただ11月くらいから中小株のラッセル2000(VTWO)が急激に追い上げています。

年間平均騰落率のまとめ

*配当を考慮せず

過去10年で見ると消費財(VCR)、ヘルスケア(VHT)、情報技術(VGT)及びハイテク(QQQ)が全てS&P500(VOO)を上回りますが、過去5年だとヘルスケアが脱落。同じ様な気がする情報技術(VGT)がハイテク(QQQ)よりも大きく伸びています。

次になぜこの様な違いが生じるのかを探るため、組入れ銘柄を見てみます。

 組入れ銘柄の比較 

まずは一時期絶好調だったヘルスケア(VHT)です。

メルクやファイザーはわかりますが、ベビーパウダーとか作ってそうなイメージのジョンソン&ジョンソンが何と8%で第一位!次に暴落からの戻りが顕著だった消費財(VCR)です。

マクドナルドやナイキは分かりますが、なぜにアマゾンとTSLAが?てっきり情報技術(VGT)に入っているのかと思っていましたが、どうやらこの分類だと違うようです。では情報技術(VGT)は一体どうなっているのでしょうか?

アップルにマイクロソフト、Intel、NVIDIA、Adobe、、あれ?他は?何か足りません。実はアルファベット、Facebook、Netflixはセクターとしては冴えなかった電気通信(VOX)に分類されています!でもスマホのアップルは情報技術(VGT)!なぜだー

恐る恐るハイテクメインのQQQを見てみると、、、。やっぱりGAGAMだのFANGだのと言われる思っていた銘柄が全部入っています。表には出てきませんが当然Ntflixも。

よくみると情報技術(VGT)に占めるアップルとマイクロソフトの割合は37.5%とQQQの1.5倍以上となっている一方で、消費財(VCR)に占めるアマゾンの割合は22.8%とQQQの2倍以上もあります。

このため、VGTやVCRのパフォーマンスはこれら数社の巨大企業の是非に大きく依存することになります。例えば普段はQQQを持っていて、暴落時に景気に左右されやすいからと消費財(VCR)を同額買うと、合計で30%以上もの比率でAmazonを持つことになり到底分散できているとは言えなくなります。

 セクター別ETFのまとめ。情報技術セクター(VGT)とナスダック100(QQQ)はどちらがいいのか? 

ここ5年でQQQよりもパフォーマンスのいい情報技術(VGT)を買うと40%弱がアップルとマイクロソフトになってしまい、暴落時に消費財(VCR)を買うとアマゾン次第になってしまう・・。

どうしてこういう分類にしたかは謎ですが、セクター別ETFは中々曲者だということが良く分かりました。こんなに偏るならいっそ個別株を買うほうがリスク管理がしやすいようにすら思えます。道理で人気がいまいちな訳です(下図参照)。

やっぱりハイテクはQQQで拾って、分散したい時はVTIかVOOでいいかな・・(TдT)!いとすまぬ

参考:米株ETF時価総額ランキング

ref) https://toyokeizai.net/articles/-/230346