トレード予想はなぜ外れるのか? 予測できる未来とできない未来

上がると思って買ったらそこが天井で、暴落しそうな気がして売ったらすぐに反転する。個人トレーダーあるあるではないでしょうか?トレード予想はまるで誰かに監視されているかの如く当たりません。

でも心配御無用です。実はプロのファンドマネージャーですら、単にサイコロを投げて銘柄を選んでいるのに等しいし、成績が良くてもそれは単に運が良かっただけであることがわかっています。

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その一方で、例えば医師、看護師、消防士、あるいはレーサーやポーカープロなどは、未来の状況をある程度正確に予想し、判断を下しています。未来の予測が不可能なトレーダーと、これらの職業とは一体何が違うのでしょうか?

 アテにならない直感とアテになる統計 

プロスペクト理論で有名なダニエル・カーネマンさんの研究によって、未来を予測するスキルを獲得するには、以下の条件が必要であると指摘されています。

・十分に予見可能な規則性を備えた環境であること

・長時間に渡る訓練を通じてそうした規則性を学ぶ機会があること

私達は日常的に直感を働かせて生活をしています。例えば、部屋に入った瞬間に顔を合わせた人物が友人のピーターであり、不機嫌そうだとすぐわかりますが、それがなぜなのかはわかりません。

これは記憶に蓄積された情報が自動で呼び起こされ、瞬時に答えを教えてくれている訳ですが、私達にはそれがなぜかはわかりません。この様ななぜかわからないままにわかるという神秘性は、何も直感に特有の特徴ではなく、脳の活動においては当たり前の現象です。

未来を予測するスキルを持つプロフェッショナルは、特定の分野においてこの直感を学習によって獲得しています。しかしそれはあくまで学習に過ぎないため、学習できる環境があること、予見可能な規則性がある(統計学的規則性があること、つまりは因果関係がある程度判明している)分野でしか正しい直感を獲得することが出来ません

例えば「センスは知識からはじまる」の著者でクリエイティブディレクターの水野学さんは、センスは生まれつきだという固定概念に対し「センスのよさとはミステリアスなものではないし、特別な人だけに備わった才能でもありません。方法を知って、やるべきことをやり、必要な時間をかければ、誰にでも手に入るものです。」と同様の事を述べています。

この様な学習が可能な分野としては医師、看護師、消防士、チェス、ゴルファー、セールスマン、歯科医師、高速の料金徴収係などが挙げられます。

 砂上の金融業界 

一方で、学習が役に立たない分野(予見可能な規則性がない分野)として、ファンドマネージャー、政治・経済評論家、心理療法士などが挙げられます。

この様な職種が厄介なのは、彼らは仕事の一部については確かにプロフェッショナルとしての直感的スキルを備えていますが、しばしばこの専門的スキルの限界を認識していないため、自信過剰になってしまうことです。

例えばファンドマネージャーは株取引などの様々な知識には長けていますが、銘柄選定に関しては適切な直感があるとは言えません。これは高度な分析で良い銘柄を選び出すことは出来るものの、それが今現在どの程度株価に織り込まれているか(割安か割高か)を適切に判断することは不可能であるというスキルの限界を認識できていないためだと考えられます。

金融業界は同じ物を同じ時に誰かが割安と判断し、誰かが割高と判断することで成り立っています。売り手と買い手の大半はプロであり、同じ情報を持っているはずであり、それでもなお取引が成立するのは、誰かが彼らとは違う意見を持っているからです。この様にそもそも金融業界自体が(自分だけは割安か割高かを適切に判断できるという)スキルの錯覚の上に成り立っていると言えます。この様な予見可能な規則性が見られない事柄の未来を予想することはそもそもが不可能なことであり、高度な分析に基づく過剰な自信はスキルの錯覚を導く要因にしか成り得ません。

もしトレードでピンときても、それはスキルの錯覚によるアテにならない直感である可能性が極めて高いと言えます。早まったポジションメイクをする前に、その直感を過去データを使って検証してみるのが良さそうです。そしてもし高確率でしたら、Tochiにこっそりご一報頂ければ幸いです… 😎

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