昨今のFIREブームを受けてか、ブログを見ていると書籍を出版した人がちらほらいます。では、その様ないわば日本FIRE界のエリートと言えるような方々は一体どの様な副業や投資をしているのでしょうか?
気になったので調べてみました。
内山直さん、医師&作家
書籍:「幸せの確率(2017)」Amazon 売れ筋ランキング: – 189,536位
「4週間で幸せになる方法(2018)」Amazon 売れ筋ランキング: – 568,284位
FIRE歴:5年(47歳の2016年~)
家族構成:夫婦、子供3人
所在地:新潟県
資産:非公開、でも十分にあったからFIREしたとのこと。数億?
前職:開業医
副業:作家、医師
投資手法:世界株インデックス投資信託がメイン、日本株比率は20~30%となる様に調整、大暴落(ないしは下落トレンド入り)の1年後から2年間掛けてドルコスト平均法で少額づつ買い付ける。円安が3~4年続いたら円高への転換の可能性があるため一部を現金化する。
Tochiが唯一リタイア前に読んだ本でした。当時はハイリスクなFXしかやっていなかったので「いつか株を真剣にやらないといけないなぁ・・」と気が付かされた本でした。
ただどうなんでしょうね、専門にもよるのでしょうが、知り合いの眼科医さんは大学院時代、週に1~2度のバイトで年収1,000万以上稼いでいたそうですし、麻酔科医などは上手くやればもっと稼げる様です。日本の医師は既得権益として強力に守られているので、免許があるだけでバイトですら十分な暮らしができてしまうという意味ではFIREの参考になるのかどうかはかなり微妙な気がします。
とはいえ、作家になりたいという強いモチベーションからFIREを選択されたそうで、単に嫌で同仕様もなくて仕事を辞めたかった当時のTochiにはとても眩しく映りました。
Kotaroさん、ブロガー&作家
書籍:「40代で仕事に疲れたので早期リタイアしてみた(2020)」Kindle売れ筋ランキング: – 19,752位、など多数
ブログ:SOUTAi40.com
FIRE歴:10年(40代前半の2011年~)
家族構成:未婚
所在地:不明
資産:非公開(就職10年目の2001年には3,000万円超え)
前職:サラリーマン
副業:ブログ、作家
投資手法:債権・株への分散投資。日本国債や現金比率が高く、かなり保守的な印象です。
現預金……ほとんどがネット銀行の定期預金
国内株式……個別株、ETF(TOPIX連動型・J-REIT・金)
国内債券……個人向け国債(10年・変動)
国外株式……米国株ETF、先進国株インデックスファンド
国外債券……米ドルMMF(米国株の配当金で買っている)
リタイア歴の長さや、前職がサラリーマンであったことからこれからFIREを目指す人にはより広く参考になりそうなKotaroさん。以前何冊か著書を拝読しましたが、リタイアして今が最高に幸せと仰っていたのには随分励まされました。
しかし就職から10年で3,000万円貯金したって凄すぎます。超エリートサラリーマン!?面白いのが、印税よりもブログの収益の方が7倍以上も稼げているとのこと(2019年)。やっぱり今の時代は本でメシは食えないんでしょうね・・。上手く行けばYoutuberが一番儲かりそう。時代ですねぇ・・(じじい)。
エルさん、ブロガー&作家
書籍:「英語力・知識ゼロから始める! 【エル式】 米国株投資で1億円(2021)」Amazon 売れ筋ランキング: – 31,240位
ブログ:【L】米国株投資実践日記
FIRE歴:2年(51歳の2019年~)
家族構成:夫婦、子供2人
所在地:東京
資産:米株のみで100万ドルくらい(株数から推測)、投資合計1.5億円くらいか?
前職:金融サラリーマン
副業:ブロガー、作家
投資手法:米国増配株式ETF(VIG)を筆頭にアマゾンやマイクロソフトなど35銘柄(2021/9/29現在)で7割、日本株投資信託が残り3割。やや配当を重視しつつ、同時にキャピタルゲインも狙った盤石のポートフォリオといった印象です。
米株上位10銘柄
配当とインカムを両方狙う意味ではVIG(米国好配当)が結構いいかもしれないと思いました。ただマイクロソフトが1位で、アップルも入りそうなことを考えるとGAFAMの多いQQQやS&P500の下落ヘッジとして買うにはやや心もとないかもしれません。
NightWalkerさん、ブロガー&作家
書籍:「世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資はじめました(2018)」Amazon 売れ筋ランキング: – 66,206位
ブログ:NightWalker’s Investment Blog
FIRE歴:6年(推定54歳くらいの2015年~)
家族構成:夫婦、子あり
所在地:非公開
資産:非公開、推定1億円未満?
前職:サラリーマン(エンジニア)
副業:ブロガー、作家
投資手法:日本国債(変動10年とMRF)に50%近くも投資している様です。株式は日本・全世界・先進国・新興国のインデックス投資信託が50%近く(2021/9末)。Kotaroさんと似ていますが、さらに手堅い運用手法だと言えそうです。
穂高唯希さん、作家&ブロガー&農家
書籍:「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門(2020)」Amazon 売れ筋ランキング: – 11,986位
ブログ:三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた
FIRE歴:2年(30歳の2019年)
家族構成:非公開
所在地:自然環境が豊かなところ
資産:7,000万円(2019年)、1億以上(2021年)
前職:三菱サラリーマン
副業:作家、ブロガー、農家
投資手法:高配当個別株メイン、この他に日本株もあり。配当で税引き後月収20万円以上(2021/7)。
米株上位10銘柄
配当重視のポートフォリオはキャピタルゲインとのトータルで考えると不利なことは明らかなので個人的には好きになれませんが、そこは支出とのバランスさえ取れていれば好みの問題に過ぎないのかもしれません。
なによりも凄いと思うのがFIREまでのわずか7年で7,000万円を貯めたことです!初任給から1,000万円を超えていたのでしょうか!?三菱ってそんなに大盤振る舞いなんでしょうか?もしそうなら大企業に就職できれば日本での若年リタイアも夢ではないのかも知れません(まあそれ以外にも何かしらトリックがありそうだけれども・・😅)。
おけいどんさん、作家&ブロガー&家業手伝い&投資アドバイザー
書籍:「今日からFIRE! おけいどん式 40代でも遅くない退職準備&資産形成術(2021)」Amazon 売れ筋ランキング: – 214,207位
ブログ:おけいどんの適温生活と投資日記(節約FIRE、世界高配当・増配株投資)
FIRE歴:1年(47歳の2020年)
家族構成:両親、独身
所在地:非公開
資産:1億円以上(FIRE時)、年間配当120万円以上
前職:営業職
副業:作家、ブロガー、家業手伝い、投資アドバイザー
投資手法:全世界、高配当株および増配株を基本としてETFを含む米国株58銘柄、日本株18銘柄、比率は外国:日本=55:45。60歳での年間配当金を240万、60歳での資産額1.5〜2億円とするのが目標。
外国株ポートフォリオ
日本株ポートフォリオ
やはり配当重視の投資戦略です。恐らくキャピタルゲインはイマイチなのでしょうが、それでも配当毎月10万円は羨ましい!
介護をしつつ、家業も手伝われているようです。それってFIREなのかどこが自由なのかとやや疑問にも思えましたが、まあ定義は人それぞれということでしょうか。いずれにせよ、50歳前に1億円も貯めたことは凄いと思いました。年間300万の貯金でも33年もかかる偉業です。
はちどうさん、作家&ブロガー&太陽光発電
書籍:「世界一やさしい 米国株の教科書 1年生(2020)」Amazon 売れ筋ランキング: – 35,365位
FIRE歴:0年(47歳の2027年にFIRE予定)
家族構成:家族あり
所在地:不明
資産:米株のみで5,000万円以上
前職:サラリーマン
副業:作家、ブロガー、ワンルームマンション(売却済み)、太陽光発電(5箇所)
投資手法:QQQ(ナスダック100)を筆頭にVYM(高配当)、VTI(中小を含む全米)などのETF、その他個別株などバラエティーに富んでいます。インカムゲインに加え、キャピタルゲインも狙った非常にバランスの良いポートフォリオに見えます(2021/8)。2027年に、配当金で250万円、実物資産から250万の収入を目指しているとのこと。
太陽光や不動産投資にも手を出しつつFIREを目指している方のようです。米株はETFがメインで個人的には非常に共感値が高いです。太陽光が好調なようで、合同会社をたちあげ2020年以降は年収1,000万円前後となる予定とのこと。凄すぎます!
Tochiの勝手な感想
投資手法は様々ですが、共通して数千万~億単のお金持ちです!
にも関わらず節約家が多く、だからこそこれだけの資産を築けたのだろうと推測できます。いや、そもそも節約だけでこんなに貯蓄できるものなのだろうか・・。もしかするとそれ以上にサラリーマン時代の収入がそもそも多い方ばかりなのかも知れません。
そして何故かやたら手堅い配当金狙いの投資家の方が多いです。んー何ででしょう、確かに10億くらいあるならそれでも充分ですが、1億くらいで配当狙いだと生活にゆとりがある収入とまではいかない様に思えます。
これはつまりFIREをする様な方は物欲や見栄の世界から解脱しており、最低限の生活資金以上のお金には興味がなくなっているということなのかも知れません。もしくは、単に配当狙いの投資家の方が本としてウケるという側面があるのかも知れません。
もう少し煩悩が多いけどFIREを狙いたい方は、はちどうさんの様な手法を真似て高収益を狙うといいのかも知れません。それにしてもどうやらTochiはリスクを取り過ぎているようですね・・😅
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