Twitterで面白いと紹介されていたので、<PR> 中田考著「みんなちがって、みんなダメ(2018)」を読んでみました。
やたらイスラム教をゴリ押しして来るし、何やかんや最後は全部神様のせいにしていて不快だなぁ・・と思ったら、イスラーム法学者さんの本でした。無理もないですね(笑)
例によって気になった部分を抜き出してみました。
あなたが不幸なのはバカだから
バカというのは自己認識の誤りから始まります。「自分たちが主権者だ」という思い込みは、自我が肥大しているだけですから、それを維持しようとすればするほど不幸になる。自分を蛇だと思い込んだミミズが、「我々にカエルを食わせろ」と騒ぐようなものです。
つまり、ミミズが自分を蛇だと思うから不幸になる。それをバカと呼ぶならば、バカだから不幸になる。「あなたが不幸なのはバカだから」なんです。
バカがいけないというのではありません。バカでちっとも構わないのですが、自分がバカである自覚があるかどうかが、バカでも不幸にならずに生きていけるかどうかの鍵なんです。
Tochiの勝手な感想
共感できる部分2割、不快感8割。
民主主義や自由など、様々なものを勘違いだとする主張には概ね共感できましたが、だからといってこれと言った新しい気付きはありませんでした。
とにかくやたらバカバカ言っているので、「説明下手か!?」と思うことが多かったです。大体、他人をバカバカ言う人ほどそう賢くは・・・ね。
それはそうと、バカだと不幸になりやすいというのはその通りなのかも知れません。資本主義も本能も、幸せなんて必ずしも目指していませんから、それら(資本主義は金儲け、本能は繁殖)に盲目的に付き合っているだけだと自身の幸せからはむしろ遠ざかってしまうことが多そうなものです。
一方で、著者の「バカではない定義」だと思われる身の丈をわきまえるだとか、足るを知るだとかは、言うは易しで実はそう簡単なことではなく、むしろかなりの知恵や経験(に基づいたある種の諦め)が必要なことである気がします。
だとすれば、「バカだから不幸になる。」と言ったところで、「成る程、私はバカだから不幸なんですね!」とはいかないからこそバカなのであって、だったらやはりこの本はバカを馬鹿にしてバカな優越感に浸らせる以上のどんな価値があるのか、Tochiには最後まで理解ができませんでした(教訓:Twitterはバカ!)。
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