ポジションが気になって仕方ない (17/4/23)

file0001958765609.jpgブルータス、お前もか! 
 
先日、個人のポジションはドル円のロングが多い事を調べました。では一体誰がショートなのか?当然のごとくヘッジファンドなどの投機筋がショートかと思いきや、IMMのポジションを見る限りはそうも言えず、悶々と土日を過ごすハメになりました。ポジションが気になって仕方ない!
 
 
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 個人ポジション 

 
こういう場合、大抵は解釈なりデータの取扱なりが間違っていると考えられます。では参考にしたデータの精度はどうなのか?いくつも公開しているデータはあるようですが、ひとまずO社とG社のデータを見比べてみました。
 
まずはドル円の注文です。6655464564.jpg矢印は山ないしは谷(ピーク)の位置。 青矢印は共通したピークで、赤矢印はピークが異なっている場所です。G社のデータの範囲が少なすぎるため何とも言えませんが、大きくは違わないとは言えそうです。
 
次はドル円のポジション36545454.jpg傾向としてはほぼ一緒です。 つまり、O社もG社も個人のポジションの縮図と考えられる素晴らしいデータを提供してくれていると言えそうです |д゚)チラッ ただ細かくみるとやはりG社の方が全体的にロングが多め。とは言え最大でも数 %の違い(赤の横線間の幅)なので些細な違いかと。
 
時期はどうなのか?縦線でピークの位置を比べていますが、似たような場所(青の縦線)と、ズレている場所(黄色の縦線)があります。案外ズレています。とは言え、例えばO社は順張りでG社は逆張りの顧客が多いと言った一定の傾向があるわけでもなく、そのズレも小さいことから、誤差範囲だと考えられます。枚数はそれほど多くないはずですが、予想以上に個人全体のポジションを正確に反映したデータであると推測されます。だからこそ自信を持って公開していると言うことかも知れません。
 
 

 投機ポジション 

 
主に投機筋と考えられるシカゴ先物のポジションも公開されています。個人がロングなんだから投機がショートなのか?4564646.jpg多くの場合は”Yes”ですが、ここ最近では”No”。何とどちらもロングです(右側の赤い四角)。市場と1企業を比べている、ドル円のロングではなく円のショートである等、かなりの無理はありますが、東京金融取引所(個人+投機?)もドルのロングが多い(一番下)ことから、あながち間違っているとも思えません。
 
円を売った分で他の通貨を買っているのか?世界的にはユーロドルがメインです。しかしどうやらユーロ(中央)も売られています。ここ最近に限れば豪ドル(右図)で無理やり説明できそうですが、長期的には無理があります。6465456.jpg参照)http://www.forexwatcher.com/cmepos.htm
 
えっ、じゃあ一体誰がドル円を売っていの? よく言われる“偏り”と言えばそれまでですが、買う人がいるから売れることを考えれば偏りなんて存在するハズはありません(The 思い込み)。
 
思いつくことがあるとすれば、シカゴが“先物”であるということかと。車を買っても直ぐには納車されません。納車は数週間後、遅ければ数ヶ月先かも知れません。購入と納車のズレ、それが“偏り”であれば、釈然としませんが無理やり納得はできます。
 
または、個人のポジションが市場に出ていないこと。社内で完結すれば手数料が浮きますので、なるべくそうしたいのがホンネかと。これはもしかするとO社やG社と東京金融取引所のポジションの違いの一部を説明できるかもしれません。ただそんなリスクを全面的に取るものなのか疑問です。
 
もしくはシカゴが全てではないということ。貿易もあるし。まあ無いデータに関してはわかりません、、。
 
 
結論としては、上記の理由や、もしかすると他にも色々あって結果的にデータが矛盾しているように見えるということだと考えられます。つまりは情報不足。即ち、O社やシカゴだけを見て売買の根拠とするのは“アブナイ”とだけは言えそうです。
 
もんもんもん。。。
 
= 17/4/24追記 =
偏りを無視した見方。データ上偏りがあるのは事実なのだから、この際偏りは置いておいて動き方を見るという方が現実的かもしれません。よくよく見れば全体がロングかショートか以前に、個人と投機のポジションは常に真逆という訳ではなく、どちらかに偏っている時もちょいちょいあります。そして、偏りはしばらくすると解消される傾向はありそうです。最近は円高が進んでいますので基本逆張りの個人はドル買いが増加傾向、基本順張りの投機は円買いが増加傾向です。この位が適当な取扱と言えそうです。
 
 

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