ベーシックインカムっていくらもらえるの? ~野党、モリカケをセクハラる~

働かなくても最低限の生活費が保証されるベーシックインカム、最高じゃないですか!最低限生きることが保証されれば仕事のあり方や生き方を根底から変えることも出来るかもしれないし、将来を不安に思って貯金ばかりせずに車を買ったり結婚したり出来るようになるから経済だって活性化するかも知れません。そこでもし今の日本がベーシックインカムにしたらいったいいくら貰えるのか、気になったので試算してみました。

 

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 老人から若者へ 

さて、実は今の日本は国家予算を上回る規模のお金を社会保障に使っております。以下がその内訳です。何と年間120兆円!(2017年)

参照)http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000128232.pdf

 

支払うのはもちろん現役世代ですが、使うのは基本的に退職後が多いのは言うまでもありません。お金が湧いて出てくるわけではありませんので、これらの社会保障の給付を一度全て取っ払い(納付は据え置いて)国民に公平に再分配するのが現実的なベーシックインカムの実態ということになります。つまり、ベーシックインカムとは、これまで負担よりも給付が多かった老人世代の給付を大幅に減らし、給付よりも負担が多かった現役世代への給付を増やすことで、世代間の不公平感を減らすための制度としての側面があると言えそうです。

 

 その額、何と毎月9.6万円! 

日本の総人口は1.2653億人です。ベーシックインカムを仮に20歳以上の国民全てに適用したとすると、120.4兆円を1.05億人で分けることになり、年間114.7万円、月額で何と9.6万円も支給される計算になります。

参照)http://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/201804.pdf

 

月に10万円も収入が増えれば子供を2人から3人に増やして一姫二太郎にすることだって夢じゃないし、プリウスだって買えるかも知れません。一方、医者に行っても全額自己負担になりますし、年金も無くなります。それでも将来に対する漠然とした不安を抱く必要はなくなるので案外悪くない話なのかも知れません。

 

 差額、4千円(笑) 

と、ここまでが給付のお話です。当然負担もあります。現在、社会保障の負担額(保険料)は68.6兆円です。残りの46.3兆円は税金と国債で賄っています。

仮に負担を現行制度と変えないままだとすると、20~60歳の0.62億人でこの68.6兆円を負担することになります。一人あたり年間111万円、月額9.2万円を負担する計算になります。

ベーシックインカムを導入して老人から若者に資金を移したところで、現役世代の実質的なベーシックインカム(給付-負担)は月額で4千円しかありません。

 

 問題の根底は出生率 

4千円じゃ意味ないからベーシックインカムはいいや。というのはちょっと違います。少子高齢化で社会保障費の自然増が毎年1.5兆円。しかも既に6割を国債で賄っている現在のやり方では年金も医療もあと10年、20年くらいしか維持できないことでしょう。ベーシックインカムでないにしても社会保障を如何に維持するのか、負担と給付はどうするのかという問題は今の世代ですら避けては通れない厳しい課題であると言えます。ベーシックインカムはあくまでその解決策の候補の一つに過ぎません。

また、やれ「今の若者は~」とか、「老害が~」とか言うのもちょっと違う気がします。現在の異常な世代間格差は問題だし是正すべきだと思いますが、問題の根幹はあくまで少子高齢化、人口がどんどん減っていくという状況です。人口だって永遠に増え続けることは不可能なわけだし、増えないのは増やすことによる恩恵よりもストレスなどの弊害が多いためであろうと考えれば、減るなら減るのが自然でいいようにも思いますが、それならば増えることを前提としている社会保障制度を根本的に見直す必要があります。

 

そしてもし社会保障を残して人口を増やすのであれば、増えない原因が恐らく若者にお金がないからであることを踏まえ、国際的な競争力を高めるか、世代間格差を是正して一時しのぎをするか、子供がいない人に重税を課す、くらいのことは直ぐにも実行しなければいけません。

貧乏子沢山と少子化の関係 (17/5/22)

 

野党はモリカケ問題で攻めきれず、次はセクハラ問題で審議を拒否しているそうです。もし今の野党に少子化や日本の将来を少しでも憂う気持ちがあるのであれば、少子化対策として試しにセクハラを合法化するくらいのパラダイムシフトが必要な状況だと言えるのではないでしょうか。はいセクハラ~ (*´Д`) あう~

コメント

  1. deefe より:

    セクハラ推進がいきなり出てきますが、その心は?

  2. Tochi より:

    わかりにくかったですね、すいません。
    以前に比べ、性的な表現をどんどん規制していることの1つの例として今話題のセクハラを出しました。

    同僚や部下を食事に誘ってもセクハラと言われる様では躊躇してしまい、中々それ以上の関係や結婚・子供と進展するのは難しくなります。少子化を解決するのであれば性をタブー化するのではなく、むしろどんどん開放していく方向がいいと思います。

    とは言え、セクハラを推進したからといって少子化が解決したりはしないでしょうが、少なくとも国会で取り上げることじゃないだろ、いい加減に仕事しろ、民主党!が心です。

    ご指摘頂きありがとうございます!

  3. deefe より:

    確かに仕事での知り合いくらいしか男女が自然に会話する機会はないですからね
    この黄金パターンを奪われたら、交際とか結婚はほぼ無理ですね。
    すれ違いざまに見ず知らずの人に声かけたら通報ものですしね。
    後もうお見合いくらいしかない。

  4. Tochi より:

    deefeさんおはようございます & 無理やりな屁理屈を拾って頂きありがとうございます。。(汗)

    フランスの出生率は1994年に1.66でしたが、2006年に2.00を回復しました。働く女性が8割にのぼり、男女ともに労働時間が35時間しかないこと、子育てを両性で分担すること、これを可能にするため子育て世帯にかなりの財政出動をしていることが要因と考えられているそうです。
    参照)http://www.esri.go.jp/jp/prj/hou/hou012/hou12.pdf

    つまり日本の出生率の低さは、子供を育てにくい社会環境(=政府の政策)に最大の原因が有ると言えるのかも知れません。自民も野党も頑張って欲しいですが、出生率が1.44(2016年)にも関わらず国民の関心が出生率よりもセクハラや不倫問題の内は到底無理そうですね。。

  5. ユウ より:

    お久しぶりです。

    ベーシックインカムについて自分も大いに賛成です。

    税金の支払い金額等もほぼ賛成出来る点ではありますが、今のトレンドとして、

    AI化、自動化がほとんどの業種で普及されると思います。

    そうなると失業率の上昇は必至ですし、消費が縮小されますしね^^;

  6. Tochi より:

    ユウさんこんにちは~(・∀・)/

    AI、最近よく耳にしますね。スパコンと何が違うのか理解できていませんが(笑)もし産業革命のような事態になったら良くも悪くも生活に大きな変化が起きそうですね。

    でも最近よく思うのは、少なくとも日本の多くの仕事に、その仕事をしている人にしか出来ない様なことは殆ど無いのではないかということです。それでも立場や生活が守れているのは、何もその人の能力が他の人より高いからではなく、単に狭い入り口と硬い規制によって守られているからだけではないかという気がします。

    薬剤師を例にあげれば、いくら薬の知識を豊富に持っていても免許がなければ刑務所いきですし、そのためには高い授業料を6年も支払わないといけません。何も資格に関わることだけではなく、例えば高い倍率の入社試験を突破した人が実際には案外誰でも出来るような仕事をしている例は少なくないと思います。Me, too…

    また、車の死亡事故なんて毎日何千件も起きているのに、テスラの死亡事故だがこれだけ騒がれているのも、入り口を不可能なほど狭めている例とも考えられます。

    ですので、AIなどが将来的に私達の仕事を奪うのは間違いないでしょうが、その変化が行き渡るのには数世代にも渡るほどの長い時間がかかりそうな気がします。

    もし今の仕事が減ってもAIを直すヒトをお世話するAIを設計するヒトの募集は増えそうですね~ (*´ω`*)