つい先日、8年続けたFXから引退しました。最後は大型ロスカットでフィニッシュとなりましたが、FXで勝つ唯一の方法だと考えている勝ち逃げを何とか達成することができました。
年間勝率は75%、利益の合計は1,272万円となりました。
最後に負けたのは悔しいですが、全体で見れば個人が勝つのが極めて難しいゼロサムゲームのFXにしては上手く行った方だと言えるのかも知れません。それでもずっとFXを辞めたくて仕方がありませんでした。
それは、FXで勝つためには破綻の恐怖と戦い続ける必要があったためです。その耐え難い恐怖の一端を損切り額ランキンで振り返ってみたいと思います。
損切りランキング1~3位
① -1,787万円 ドル円、ゴールドなど、トランプさんの当選による逆行(2016/12/11)
② -669万円 原油CFD(2016/12/20)
③ -600万円以上 ドル円(2018/2/16)
1位は断トツの1700万超えです。2位の669万円も同時期だったので合計で2千万円超えの損切りをした事になります。まだFXを始めてから経験が浅い時期で、自分で決めたルールを破って過剰なリスクを負った上にトレンドに逆張りした事が余りに想定外で同仕様も無くなってしまいました。損切り後はショックで暫く投資のことを考えるのも見るのも嫌になりました。
でも精神的にそれ以上にヤバかったのは実は3位の600万円超えの損切りです。なぜかと言うとこの年にアーリーリタイアしたからです。収入がなくなり、しかも前年の所得のために数百万円の税金を支払わなければならないのに投資で大幅マイナス。この年はチャートを見すぎたせいで感情的になって無駄な損切りが相次ぎ、年間収支も400万円近くのマイナスに終わった最悪の年でした。
損切りランキング4~10位
④ -521万円 ドル円、ユロ円(2017/4/1)
⑤ -478万円 ポンドドルなど、コロナショックにタイミングが合わず(2020/5/29)
⑥ -346万円 豪ドルなど、トレンドに逆張り(2021/8/20)・・今回
⑦ -296万円 ドル円(2017/6/7)
⑧ -281万円 ドル円など、年末の節税損切り(2019/12/20)
⑨ -170万円 ドル円(2018/8/3)
⑩ -110万円 ドル円(2017/5/6)
FX撤退を決意することになった今回の損切りは6位に入りましたが、それ以外にもともかく巨額な損切りが多いです。10位ですら100万円超えです。数十万円単位の損切りはしょっちゅうしていましたが、それを除いた10位までで損切り合計は何と5,258万円にも上ります。
結果的に1,000万円以上儲かったとは言え、5,000万円以上の損切りをしていることから利益を挙げられたのはスレスレの綱渡りでほんのちょっと運が良かっただけだということがわかります。
利益と損切りの決算書
年間で見ると75%の勝率でしたが、損切り金額と一緒に見ると全く違った景色が見えてきます。
赤の四角が損失になった2年ですが、利益になった他の年でも多額の損切り(オレンジの棒グラフ)が発生し、辛うじて利益となっていることが見て取れるかと思います。損切りにはかなり慣れましたが、それでも毎回とても辛いです。
米株指数ETFなら暴落してもいつか戻る可能性が非常に高いので静観していればいいですが、FXの場合は戻らないことも多いのでどこかで損切りをしなければいつか必ず破綻してしまいます。
FXは究極的には「利益か破綻かの勝負」という事です。こんなの投資とはとても言えません。
不動産投資やFX、パチンコに競馬に宝くじ、どんな投資でもギャンブルでも勝っているヒトは必ずいます。でもそれはほとんどの場合、単に勝っているヒトにしか目が行かない生存者バイアスに過ぎません。私達はその他大勢が眠る敗者の墓場を認識することが出来ません。
趣味なら好きにすればいいですが、投資をするならせめて勝者が多いものにしないとダメと言うことです。8年もFXをやって学んだのはたったこれだけ 😂 YouはそれでもFX?
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