米株自動売買(S&P500、MT4 EA)のリスクと利回りの関係は?(参号機始動!)

2021年の9月から海外口座のAxioryで本格的に始めた米株指数、S&P500の自動売買(MT4 EAによるループイフダン)ですが、年末までの4ヶ月で+137万円と大当たりでした!

ループイフダンは一定値幅で売買を繰り返す手法で、下落中でも値動きがあれば稼げる手法なので、リタイア後の生活費稼ぎにとても重宝しています(下図)。

 

 

ループイフダン(グリットトレード、トラリピなどとほぼ一緒)のイメージ図

https://www.grid-trading-systems.com/system/sengoku/

 

22年の1月にはFXの損失繰越の関係で国内口座のOandaでも同様のトレードを始めましたが、今回は資金管理の都合で海外口座のAxioryでもう一つ同じ自動売買を始めました!

流石にリスクが高くなって来ているので、リスク(ドローダウン耐性)とリターン(利回り)の関係性と、設定について再検討したいと思います。

 

前回の検討

S&P500の自動売買を開始!必要資金と設定(MT4 EA, 千刻)

 

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 必要資金とドローダウン、最大ポジション数の関係性 

ループイフダンの運用で最も重要なのはリスクコントロール、つまりどの程度の下落まで耐えられる設計をするかです。過去60年ほどで確認した、S&P500の暴落率とその確率は以下の通りです。このデータを用いて以降の検討を行います。

S&P500、暴落の確率と期待値(米株)

 

まず、レバレッジ規制の異なる国内外の口座を用いた場合の必要資金(=証拠金+含み損)は幾ら必要なのかを計算してみました。

前提条件として、現在の最高価格を4,800$とし、48$値幅(現在価格の大体1%程度)でナンピン&利確、現物の1株相当(Axiory=0.02Lot, Oanda=1Lot)での売買、最大ポジション数は無限大です。1回の約定による利益は48$です。

 

 

 

例えば、2018年のテーパタントラム(緩和縮小による暴落)では最大20%程度ドローダウンしたので、これに耐えるためには、国内口座で18,144$、海外口座で10,886$の資金が必要です。

一方で、60%程度もドローダウンしたリーマンショックに耐えるためには、9~10万$も必要であり、とても投資できる資金量ではありません。

この急激な必要資金の増加対策として、ポジションの最大数の制限が効果的です(以下は全てAxiory口座の場合)。

 

 

 

例えば、最大ポジション数を20にした場合、30.8年に一度しか起きない50%のドローダウン時での必要資金は39,360$であり、ポジション数無制限の62,424$の6割程度の資金量で済むことがわかります。

当然のことながら、最大ポジション数を減らした場合は、ある程度以上ドローダウンすると利確が入らなくなるので収益が減ります。これがどの程度なのかをシミュレーション(バックテスト)をしてみました。

前提条件として、Dukascopyから入手したS&P500の1分足データ、2019/1/1~2021/12/31の3年分に関してシミュレーションを行いました。

 

 

最大20ポジションの場合のバックテスト結果

 

 

最大20ポジションの場合のバックテスト結果グラフ

 

青線が実現利益、緑線が含み損の推移です。コロナショックの-35%程度を含みますので、一時的に9,166$の含み損が発生していますが、利益は直線状に伸び、3年間で13,490$、年間平均で4,497$でした。

一方で、最大ポジション数を25や30に上げても、利益は年間平均で4,693$と思いの外伸びませんでした(*テスト期間と値幅に大きく依存する)。

 

 リスクとリターン(利回り)の関係性 

これらのデータを元に、想定ドローダウン、最大ポジション数による利回り(年間利益÷必要資金量×100)を求めました。

 

 

 

例えば、10年に1度程度の30%程のドローダウンに耐えられる資金量で運用し、最大ポジション数を20にした場合の利回りは22%でした。

年内には緩和縮小が見込まれますので、仮に21年に1回程度の40%までのドローダウンに耐えられる資金量で運用し、最大ポジション数を20にした場合の利回りは15%でした。

この資金量でさらにドローダウンが来るとポジションが順次強制ロスカットされてしまいますが、15%で21年耐えられれば単利だとしても315%増えるので、21年に1回の確率で仮に全ロスカットされたとしても十分にプラス(315%-100%=215%, 年利10.2%)になる計算です。

一方で、この設定の場合、開始から7年以内に全ロスカットされると一時的にとは言えマイナスになってしまうので、仮にそうなっても長期投資と割り切って続けることが肝心だと言えそうです。

 

個人的には、Axioryで0.02Lot(現物1株相当)、48$値幅の場合、

・30~40%のドローダウン想定、最大20ポジション、必要資金量20,352~29,854$(年間期待利益4,497$)

の設定で、年利22~15%を目指した運用を行いたいと考えています。

ちなみにですが、銀行の定期預金は年利0.002%とのこと。いえ、参考までに…(-_-)

 

 Tochiのトレード結果とポジション 

現在、海外口座2つ(Axiory)、国内口座1つ(Oanda)、合計3つのS&P500の自動売買を走らせています。これらのトレード結果及び保有ポジションをリアルタイムで公開中です!

 

Axiory「千刻」S&P500 21/4/29~
   widget

Axiory S&P500 #2 22/2/17~
   widget

Oanda「千刻」S&P500 22/1/28~
   Oanda 「千刻」S&P500 | GogoJungle

*履歴とポジションはチャートの画像クリックで閲覧できます

*赤線が実現損益、オレンジ線が評価額です

>各EAの詳細設定はコチラ

 

 海外FX、Axioryを選んだ理由 

CFDのレバレッジが100倍と高く(FXは400倍)、レバレッジが低く抑えられている国内と比べると、同じリスクで運用した場合でも証拠金が大幅に少なくて済むことが最大のメリットです。相場急変時のロスカットで資金がマイナスにならないゼロカットシステムも地味にありがたいです(国内も見習って欲しい)。

Axioryは海外口座ですが、口座資金は円建てなのでドルへ交換する必要はありません。

 

信託保全有り追証無しでレバ100倍!TochiのメインMT4 CFD海外口座 
 
なお、TochiはAxioryを2017年から使っていて、これまでに何度も出金をしていますが、出金拒否などされたことは一度もありません。
4ヶ月で+65%の海外FX/CFD「Axiory」からの100万円出金テスト。出金拒否はあるのか!?
 

 MT4 EA「千刻」の入手と設定 

ループイフダン(グリットトレード)にはEA「千刻」を使っています。

基本的にはFX用のEAですが、CFDやビットコインでも使用可能で口座数縛りなども一切無く、設定も自由自在なのでMT4を使うなら1つは持っていた方がいい素晴らしいEAだと思います。

 

・「千刻」紹介ページ

・「千刻」購入ページ

(紹介者コードに「Y1Z5A9」と入力してご購入頂けた場合、特典として設定等の質問コメントに優先的に回答させていただきます。)

・「千刻」導入、初期設定ページ

 

 

自由自在な分、裏を返せば設定が結構難しいです・・。

そこで、AxioryでS&P500を48$値幅(現在の最高値の1%程度)でナンピン&利確、0.02 lot(1株相当)、最大20ポジションでロングのみ、ロスカットなし

の場合のTochiの設定を公開します。AxioryのS&P500の場合、最小単位が0.1$なので1pip=0.1$となる点に注意が必要です。48$なら480(pips)と入力します。

 

==以下、AxioryにおけるEA「千刻」のS&P500設定==

xAuthKey=XXXX-XXXX-XXXX(*非公開)
xMagicNumber=1234(*他のEAと被らない数字を入力する)
xMagicNumberSub=5678(*他のEAと被らない数字を入力する)
xAllowSpread=-1
xSlippage=20
xTradeComment=
xFontColor=13882323
xBuyOpenMode=1
xBuyCloseMode=1
xBuyLots=0.02(*Axioryでは1株相当)
xBuyStepLots=0.0
xBuyMaxPrice=0.0
xBuyMinPrice=0.0
xBuyProfitTakePrice=0.0
xBuyLossCutPrice=0.0
xBuyIntervalPips=480(*Axioryでは48$値幅相当)
xBuyProfitPips=480(*Axioryでは48$値幅相当)
xBuyStoplossPips=0
xBuyOpenStopPips=10
xBuyCloseTrailStartPips=10
xBuyCloseTrailStepPips=10
xBuyAllowPosition=20(*最大ポジション数)
xBuySummarizeMode=0
xSellOpenMode=0
xSellCloseMode=0
xSellLots=0.02
xSellStepLots=0.0
xSellMaxPrice=150.0
xSellMinPrice=100.0
xSellProfitTakePrice=100.0
xSellLossCutPrice=160.0
xSellIntervalPips=10
xSellProfitPips=10
xSellStoplossPips=0
xSellOpenStopPips=10
xSellCloseTrailStartPips=10
xSellCloseTrailStepPips=10
xSellAllowPosition=100
xSellSummarizeMode=0

=====ここまで=====

 

大儲けの予感しかしない ٩(๑´0`๑)۶ ←*毎度の事

 

 

=22.2.26追記 最大ポジション数と利回りの関係性=

過去10年の平均では、最大ポジション数をなるべく少なくした方が高利回りでした。

米株自動売買(S&P500、MT4 EA)の最適設定は? ポジション数と利回り

 

=22.3.19追記 値幅と利確頻度の関係性=

値幅はなるべく広い方が高利回りでした。

米株自動売買(S&P500、MT4 EA)の最適設定は? 値幅と利確頻度。ループイフダンとは一体何者なのか?

コメント

  1. かず より:

    こんばんわ。お疲れ様です。

    な、何か、すごいシミュレーションと自動売買を
    なされようとしておられますが、難しくて
    り、理解が追い付きません。。。笑

    理解できてませんが、自動売買のプログラムの
    記述を間違えると、損したりする可能性もある
    のでしょうか?変な質問ですみません。

    • Tochi より:

      かずさん、こんばんは~!

      >記述を間違えると、損したりする可能性もあるのでしょうか?
      勿論大ありですっ!
      設定などはEAの製作者の方が決めているだけで、必ずしも一般的ではない(例えば1pipsを10と入力する等)ので、間違うと大変です。エラーが有る可能性もあるので、まずはデモ口座でしばらくテストしてから本番口座で使うのが一般的です。
      今の所、EAの設定を間違えて損したことはありませんが、Windowsが夜中勝手に再起動してEAが停止し、全てのポジションが狩られていたのが一番の衝撃でした・・(笑)

  2. かず より:

    お返事ありがとうございます。

    途中での停電も要注意ですかね。
    WINが勝手に再起動したり、恐ろしすぎます。。。

    • Tochi より:

      これも普通はサーバーを借りてやるのですが、自分は安上がりにノートでやっているのでハラハラです!ノートのバッテリーがあるので短時間なら何とかなりますが。

      でも一番厄介なのはWINさんの勝手な挙動ですね(笑)
      しかし、戦争始まっちゃいましたねー。ゴールド瀑上げ!