*妊活に関する男性視点での露骨な表現が含まれますので苦手な方はここで閉じて下さい。
我が家は40歳を超えるくらいになってPuchi(パートナー)の意向で妊活が始まった。タイミング法に始まり体外受精(IVF; InVitro Fertilization)まで進み、これまでの成績は2年で2度の妊娠、2度の流産(8週と10週)であった。
現在は3年目に突入し、高齢で頻発して流産の主要因となる染色体数の異常(モノソミー、トリソミー)対策として移植前に胚盤胞の染色体数検査(PGT-A; Preimplantation Genetic Testing for Aneuploidy)を9個の胚盤胞(5回の体外受精)に対して行い、3個の正倍数性胚盤胞が得られた。
そしていよいよ移植フェーズへと移行している。
これまでの経緯、移植結果と感想
これまでの妊活履歴、及びPGT-Aの結果と考察は以下
移植に関しては、早生まれだと学業成績的や将来収入的に不利だという話があったことから早生まれにならないであろう日程を選ぶためにしばらく休憩した後に行った。
1個目の移植結果は以下。移植する胚盤胞は医師の薦めに従った。
BT(Blastocyst Transfer) day 6~15(dotestによるhCG反応、BT6~8はいわゆるフライング)
無事に1年ぶり3度目の妊娠が成立した模様だ(赤の矢印)。これを受け、
Puchiの感想は「これまで2回とも流産しているのでまだ何とも言えない」と相変わらずかなり冷静な感じ。日本の大規模臨床研究によると、正倍数性の胚盤胞で妊娠が成立すればその後の流産率は高齢でも10%程度しかない(Fig. 5の “Miscarriage rate per pregnancy”を参照)ので余りにも悲観的すぎるようにも思えるが、とは言えこれまで1度も産まれるまで至らなかったのだから無理も無いのかも知れない。
Tochiとしては「これで無事に生まれて妊活が終わってくれるならその点に関しては嬉しいけど、子育てとか学校とか日本の未来とか、先々を考えると気が重い」というのが正直な所。子どもを授かれば少なくともPuchiは優しくて子育てに向いていそうなのできっとより幸せになれそうな気がするから嫌な訳ではないが、一方で日常生活の自由や選択肢は大幅に減るだろうし、労力やお金に関しても色々大変になるのは間違いないので何とも言えない微妙な気分。まぁ、「人間万事塞翁が馬」だし、文字通り「案ずるより産むが易し」であって欲しいものだ。
ちなみに、これまで2回の妊娠は「食べづわり」だったが、今回は食べてもずーっとうっすらと吐き気がするし、色々と匂いが臭いし、少量しか食べられないし、食べても美味しくないし、元気がないし、便秘だし、よだれが出るし、眠りが浅いしと何だか大変そうだ。これまた不思議なもので、何だかTochiまでちょっと具合が悪い気がする。
追記:8週位がピークで、10週直前から「食べづわり」メインに移行した模様!
妊活を始めた理由に衝撃!
Puchiとの付き合いは大学以来、20年以上に及ぶ。
当初はお互い「子どもは要らない」派だったのだが、10年ほど経過してからPuchiが「子どもが欲しい」と突然言い出した。恐らく、同級生に産まれた子供が可愛かったり、同僚の子供の世話を任されて楽しかった経験が心変わりのきっかけだったのでは無いかという気がしている。
とは言え、当時はまだ遠距離で全く現実味はなかったが、程なくしてTochiが仕事を辞めて無職になって一緒に住むようになってからも将来の話になると「子どもが欲しい」とは言うものの、具体的な行動に移す様子は全く見られなかった。
そこでTochiは(実態を把握すると共にできれば諦めてもらうために)、高額な子育て費用や幸福度は子供の有無で変化しないこと、不可能ではないものの年齢的にはかなり難しいことなどを調べ、「何もせずにこのままずるずる引っ張っても何もいい事はないので、ある程度期限を切ってどうするかしっかり考えないと時間切れになるよ」と決断を迫った。
そして今回の妊娠後に色々話して知ったのだが、どうやらPuchiはこの指摘に背中を押される形で妊活を始めることを決断したらしい(はーっ!?)
どうやらPuchiとしては「妊活は怖いし、諦めたくはないだけで実はどうしても子供が欲しいという感じでもなかった」から成り行きに任せていたし、そのままならきっと時間切れになって諦めていただろうけど、Tochiが決断を迫って来たので、「じゃあやってみるか」と腹が決まったというのが妊活を始めた経緯だったらしい・・。
そして実際に始めて見たらPuchiが思っていた以上に上手くいかなかったが、「(どうしても欲しい訳じゃなかったせいか、臆病で悲観的な性格のせいか)失敗続きでも辛くはなかったし、それよりむしろ怖くて逃げていた事に色々と挑戦できているという達成感があったから続けられた」とのこと。
よって、妊活を始めたのは白黒はっきりさせないと気が済まないTochiの自閉症的気質が背中を押したのがキッカケであり、その後3年も続けて来たのはPuchiの悲観的でマゾ的な気質が要因だった様だ。Tochiは実は放っておけばよかっただけなのに触れまくったことで思いっきり墓穴を掘ってしまっていたのが真相だったとさ。アッチョンプリケ!
あ~あ。それにしても我が家の「塞翁が馬」ってば、相当な“暴れ馬”っぽいのね・・。乗りこなせる気が全くしないや
(つづく・・)
コメント
トライアンドエラーで駄目でも叱責されるのは御門違い。
だから挑戦する思想は誠に理系!
と言うと語弊が在りますが私は感じました。
今は子育てに金銭ってそんなに掛からないと思いますよ。
そもそも労働者に成る為に勉強(先行投資)するのがワリ合わんし…
馬鹿なら馬鹿で良いから座ってろ。
と言う思想ですねw
金は親が稼いだら良いと思います。
>挑戦する思想は誠に理系!
そういうものなんですか?
でも確かにTochiもPuchiも大学は理系でしたねー。今はひきこもり系ですが(笑)
>今は子育てに金銭ってそんなに掛からないと思いますよ
お金は(掛けるつもりが無いので)実は余り心配してないんですが、子育てが色々大変そうで・・
それと超高齢出産なので発達障害の有病率が高いのも地味に怖いですねー
(・・なお、わんこに関しては個人的に後2匹は飼いたい所存です!)
>そもそも労働者に成る為に勉強(先行投資)するのがワリ合わんし…
勉強を頑張ったところで日本ではもう学歴だけでは食っていけない時代になるでしょうしね。何故か未だに大人気のようですが、今更医学部を目指したところで社会保障はその内崩壊するだろうから安泰とは程遠く。公務員もまた然り
この先の超人手不足(かつ移民嫌い)の社会では案外、何かしらで差別化を図れるブルーワーカーが復権するかもですね
ただいよいよ日本がヤバくなった時に海外移住という選択肢を選びやすくするために最低限英語は話せるようにしてあげたいとは考えています(とか言いつつ、インターナショナルスクールはバカ高いみたいなのでパーース!)
>金は親が稼いだら良いと思います。
そんなの困ります!劇団員でもバンドマンでもLGBTQでも好きにすればいいから自主自立で頼んます(笑)
こんにちは。今回は上手くいくといいですね。
>>幸福度は子供の有無で変化しないこと
↓最近は,子供がいる方が幸福度低くなるという話もあるみたいですね。我が家の実感でも子供が小さいうちは大変さはあるものの動物的な可愛さもありましたが,小学校高学年からそういうのもなくなって,幸福度は下がりましたねー。
https://president.jp/articles/-/75745?page=1
>>劇団員でもバンドマンでもLGBTQでも好きにすればいいから自主自立で頼んます(笑)
→本当にこれですわー(笑)
こんにちは~!
>最近は,子供がいる方が幸福度低くなるという話もある
ですよね~
幸福度と満足度はまた違うという話もあるので良く解りませんが、「子ども=幸せ」という決めつけは現実を度外視したメルヘン思想であることだけは間違いない気がします
一方で不思議なのは、動物は本来、子孫を残すことが本能的な最大の目的である筈なのに、それを叶えることが必ずしも幸せに結びつかないというのは一体どういうことなのでしょうね
ご飯を食べたら美味しいし、ゆっくり寝れたら気持ちがいい。着飾ってモテたい。社会的に成功したい、お金持ちになりたい
これらの本能的欲求は全て極論を言えば子孫を残すためなのハズなのに、本丸の子供だけは必ずしも幸せをもたらさないというのは一体どういうことなのか。これがもし人間に特有の現象であるならば、現状の高度過ぎる社会システム(と本能、ないしは遺伝情報との乖離)の方に問題があるのかも知れませんね
>小学校高学年からそういうのもなくなって,幸福度は下がりましたねー。
貴重な体験談 & 素晴らしい記事をありがとうございます!
自分の子供時代を振り返るとクソ生意気なだけだったので、そんな子供だったら全然欲しくないですもん(笑)
>本当にこれですわー(笑)
ですよねー(笑)
ただこれほどまでに期待値が低い分、振り返って見た時には「子供がいたのは思ったより悪くなかった。てかむしろ楽しかったかも」となる事だって結構あり得るとも思います。悲観的過ぎる性格のせいか、日常生活ではそんな事がとても多いので(笑)
あ、まだ産まれてすらないや・・